時が経つというのは、まんざら捨てたもんじゃない

『蒲生邸事件』宮部みゆき著より

年末年始に宮部みゆきの『桜ほうさら』を読みました。宮部さんらしく、人物それぞれの個性とかがしっかり描かれていて面白い内容だったんだけど、『蒲生邸事件』の方が好きだなぁと思ってこちらの言葉をアップしました。
これはラストの部分なんだけど、二・二六事件の時代にトリップしていた孝史が現代に戻ってきて、生きることに希望を持っていなかった珠子がその後どういう人生をたどったかを知るところ。面白くって、読後感がすっきりする本です。
宮部みゆきの作品は、どちらかというと時代物の方が好きだなぁ。
『あかんべえ』とか『ぼんくら』シリーズとか『おそろし』『あんじゅう』『かまいたち』とか。
正直、評判のいい『模倣犯』はただただ長くて読み終わった後すっきりしなくて(特にカズの妹の描かれ方が納得いかない)、すっごくモヤモヤした思いが強かったので、しばらくは宮部さんの長編作品には手が出せなかったんだけど。。
久しぶりにと思って、『桜ほうさら』を手にしてみて、少しその時のトラウマは解消されたかな。
テレビドラマ化されたっていうのを後で知って、東谷様役を北大路欣也が演じていたっていうのはとても納得!私の中では鹿賀丈史かなぁってイメージしながら読んでました♪